介護職のボーナス平均いくら?詳しい金額を調査しました
この記事では、介護職のボーナス事情を紹介しています。
自分がもらっているボーナスが平均より低くないのか気になる人や、これから転職を考えており高いボーナスの職場を探している人におすすめの情報です。
介護職のボーナス(賞与)について
介護職のボーナスで参考にする資料は、公益財団法人 介護労働安定センター 事業所調査「事業所における介護労働実態調査 結果報告書」です。
公表されているデータを参考にしながら、介護職のボーナス事情を詳しく紹介していきます。
介護職員全体のボーナス支給者割合
事業所における介護労働実態調査の令和3年度のデータによると、介護職でボーナスをもらっている割合は71.5%です。
調査対象は月給で働いている者で、ほとんどの人がボーナスをもらっていることがわかります。
一方で、ボーナスをもらっていない割合は9.2%です。
無回答の割合が19.2%あるためボーナスをもらっている割合を正確に把握することはできませんが、およその数値はわかるでしょう。
介護施設別のボーナス支給者割合
介護施設でボーナスをもらっている割合が高いのは、社会福祉協議会やそれ以外の社会福祉法人です。
社会福祉協議会は83.8%の割合で、それ以外の社会福祉法人では83.7%と高い割合の人がボーナスをもらっていることがわかります。
一方でボーナス支給の割合が少ないのは、民間企業です。
それでも割合が61.6%となっており、月給制で働いている人の半数以上はボーナスをもらっていることになります。
そのほか、地方自治体や医療法人で働く場合も、高いボーナスが期待できるでしょう。
介護職種別のボーナス支給者割合
介護職でボーナスをもらうなら、介護医療院での勤務がおすすめです。
別名介護療養型医療施設とも呼ばれる施設で、88.6%の割合でボーナスをもらっています。
また、介護職種では、特定施設入居者生活介護・地域密着型特定施設入居者生活介護・介護老人福祉施設・介護老人保健施設での勤務もボーナス支給割合は80%台と高くなっています。
一方で、介護職のなかでもボーナス支給割合が低いのは、居宅介護支援です。
44.8%ともらっている割合が低くなっており、24.9%の人がボーナスをもらっていません。
また、訪問入浴介護・地域密着型通所介護・定期巡回では50%台のため、ボーナスをもらいたいなら注意したほうがいいでしょう。
介護職のボーナスの平均を調査
具体的な介護職のボーナス額は、同じく公益財団法人 介護労働安定センター「令和3年度 介護労働実態調査」のデータを参照することとします。
できるだけボーナスの額を高くしたいときに参考にしてみてください。
介護職全体のボーナス平均
介護職全体の平均賞与額は590,699円で、中央値は536,000円です。
平均からすると、50万円~60万円くらいのボーナス額が期待できるでしょう。
平均の額のため、ボーナス額が高い職種や施設で価格を吊り上げている可能性があります。
それでも、平均値から大きく離れることはないはずです。
大まかなボーナス額を知りたいときは、平均額を参考にしてみてください。
また、厚生労働省の「令和元年の賃金構造基本統計調査」にある従業員が10人以上の企業データを見ると、女性の平均ボーナス額は652,100円だとわかります。
女性は結婚や出産でブランク期間が長くなることがありますが、介護職全体の平均ボーナス額は女性全体の額と比較しても大きく変わりがないようです。
介護施設別のボーナス平均
介護施設別のボーナス額を法人格で比較すると、地方自治体のボーナス平均額が高くなっています。
金額は1,029,104円となっており、全体の平均額を上回る額です。
また、一般の人が介護職に就くなら、民間企業や医療法人が考えられるでしょう。
民間企業のボーナス平均額は424,396円で、中央値は380,000円となっています。
医療法人のボーナス平均額は632,924円で、中央値は608,880円です。
ボーナス支給割合が高い施設を選ぶなら、事業開始からの年数にも注意してください。
1年未満や1年~3年と開業から年数が経っていない事業者では、40万円台のボーナス額となっています。
ボーナス額を高くしたいなら、事業開始から3年以上経過している施設がおすすめです。
介護職種別のボーナス平均
介護保険サービスでボーナス平均額を比較すると、入所型の施設系の平均額が731,047円と最も高くなっています。
一方でボーナス平均額が低くなるのは居宅系で、平均額は482,616円です。
また、介護サービスの種類別でボーナス額を比較すると、介護老人福祉施設での勤務でボーナス平均額が794,986円と高くなります。
一方でボーナス平均額が30万円台となるのは、訪問入浴介護・短期入所生活介護・地域密着型通所介護です。
70万円台のボーナス支給を目指すなら、介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護医療院での介護職がおすすめです。
介護職でボーナス支給額を高くするなら、介護が必要な方のお宅に訪問する介護サービスより、施設内での介護サービスを選ぶといいでしょう。
介護職でボーナスアップさせる方法
紹介した数値から、介護職といってもボーナス額が違うことがわかったでしょう。
介護施設の種類や職種を比較するだけでもボーナス額を高くすることは可能ですが、それ以外にもボーナスをアップさせる方法があるため参考にしてみてください。
介護職の資格を取得する
同じ介護施設内でもボーナス額をアップさせるなら、資格取得がおすすめです。
資格があると手当がつく場合があるため、ボーナスアップにつながりやすいでしょう。
また、役職がつくのも資格保有者が多いことから、資格取得はおすすめできます。
資格取得を目指すなら、介護職員初任者研修・実務者研修・介護福祉士が一般的です。
それぞれ研修期間が設けられているため、働きながら資格取得を目指すといいでしょう。
これから介護職に就こうと考えているなら介護職員初任者研修、さらにスキルアップを目指すなら実務者研修と介護福祉士の順番で資格取得を目指してみてください。
介護職員初任者研修と実務者研修はどちらも研修期間のみの指定で受験資格はありません。
最初に実務者研修を目指すこともできますが、介護未経験者であればまずは介護職員初任者研修を目指すのが一般的です。
介護職は転職によって給料が上がる
前述したように介護施設や職種によってもボーナス額が変わってくるため、ボーナスアップを目指すなら転職する方法もおすすめです。
介護職は売り手市場で多数の職場が比較できるため、特定の職場にこだわる必要はありません。
初めての転職で不安があるときや、結婚や出産などでブランクがあるとき、家事や育児の忙しさから自分で転職活動ができないときは、転職サービスの利用も考慮してみてください。
転職サービスを利用すると、以下のメリットがあります。
・自分の希望に合った求人先を紹介してくれる
・転職のプロからのアドバイスが受けられる
・施設との連絡や調整をしてくれる
・履歴書や面接の対策を相談できる
また、転職サービスの利用料金はかかりません。
求職希望者は無料で利用できる仕組みのため、安心して利用してください。
転職サービスが気になるときは、まずは無料登録してみてはどうでしょうか。
コンサルタントと話しをしてみて使いやすいサービスだとわかってから、求人情報の紹介を受けても問題ありません。
まとめ 介護職員のボーナス事情の今後について
近年では介護を受けたい人が増加している一方で、介護する側の人手が不足しています。
そのため、介護職は売り手市場となっており、幅広い職場を比較できるでしょう。
ボーナス額のアップを目指すなら、紹介したデータを参考にしながら、自分に合った職場を比較してみてください。
また、最近では、国による介護業界の給与額アップの改善策が行われるようになりました。
介護業界全体の給与額アップの対策がされており、それに合わせて給料やボーナス額を上げる施設が増えている現状があります。
まだまだ介護業界の求人数は増えると予想できるため、待遇の良い転職先を見つけてみてください。