「2023年最新版」介護福祉士の給料・年収とは
介護福祉士は国家資格で、介護を必要とする人に対し日常生活がスムーズに送れるよう介護者へアドバイスを行います。生活だけでなく精神面のサポートも仕事に含まれ、介護について専門的な知識と技術を持ち、現場で指導する存在です。そんな介護福祉士の給料や年収はどのくらいでしょうか。雇用形態別の収入とあわせて、就業場所や将来性なども紹介します。
介護福祉士の就業場所
社会福祉士及び介護福祉士法に基づく国家資格の介護福祉士は、介護を必要とする人が過ごす施設に就業します。例えば特別養護老人ホーム・有料老人ホーム・介護老人保健施設・グループホームなど介護施設や、身体障害者などを介護する社会福祉施設です。施設内で働く以外にも訪問介護や介護福祉士養成施設などで教員や講師をする場合もあります。そして介護を利用者へ直接行うだけでなく、利用者の家族からの相談に乗ったり介護する上でのアドバイスを行ったりします。施設で働く介護スタッフのリーダーとして、円滑に仕事が回るよう指導やモチベーション向上を図る役目も担う立場が介護福祉士です。介護福祉士の仕事内容は就業場所により変わります。介護付き有料老人ホームでは、例えば日勤の場合夜勤スタッフから申し送りを受け、利用者の食事片付けや部屋掃除、排泄介助などを行います。午前中は入浴介助や介護記録の記載、外出解除、選択などを行い、昼食の準備へと移ります。利用者の昼食を終えてから昼休憩をとるとおやつやレクリエーションを行い、散歩支援や身体測定も必要に応じて行います。その後夜勤スタッフに引き継ぐ流れです。デイサービスも同じような流れで、訪問介護は利用者の家を訪れて決められた時間の中で食事の配膳や介助を行います。基本的に現場で介護職員と共に介助をすることが多いですが、シフト作成などリーダーとして任せられる仕事もあります。
雇用形態別平均給料・年収
正社員
正社員の介護福祉士の年収は平均して300万円と言われています。あくまで平均の金額であり、高い人では年収400万円を超える場合もあります。同じ年の全業種平均年収が436万円のため、比較的年収の低い職業にあたります。年収は勤続年数にも関係があり、勤続4年を境に上がるようです。夜勤のある施設では夜勤手当がつくため、出勤回数により変動します。介護福祉士の年収を月給に換算すると25万円で初任給は20万円程度と言われています。全業種大学卒の初任給が17万円~23万円あたりで、初任給では他とそれほど変わらない金額です。
派遣
派遣社員として介護福祉士の仕事をする場合、平均して時給1,299円とのデータがあります。派遣されて介護施設で働く場合、直接雇用のパートやアルバイトよりも時給が良くボーナスももらえる場合が多いです。人手が足りない施設や手厚い介護を目指す施設が派遣会社に介護福祉士の派遣を依頼することが多く、後者の場合は高い時給だけでなく働きやすい環境も期待できます。
アルバイト
介護福祉士の仕事をアルバイトで行う場合、平均時給は1,034円です。派遣に比べると時給は低いですが、即戦力を求められる派遣と違い、教育を受けながら働ける雇用形態です。しかし夜勤のある施設でもアルバイトは日勤のみ、または休日の融通が利きやすいなど給与以外のメリットがあります。結婚して子育てをしながら介護福祉士を続けるとき、無理なく継続しやすい働き方がアルバイトです。
今後、介護福祉士の給料が上がる?
超高齢化社会を迎えつつある日本で、介護福祉士の存在はますます貴重になります。今でも人手不足と言われ、十分な担い手が増えなければさらに深刻な状態を迎えるでしょう。するとどの雇用形態であれ介護福祉士の需要は増し、施設同士で取り合いになれば給与アップの可能性は高いです。既に介護人材派遣会社では時給をできるだけ高くして、豊富な人材確保に乗り出しています。現状からしても今後介護福祉士の給与は上がると期待できます。そして国から経験豊富な勤続年数の長い介護福祉士に対し、手当を出す制度もあることから、勤め続けるほど給与アップの可能性は高まります。介護の仕事に携わる人へ国からも補助や手当を増やさなければ、施設の人員確保が難しいはずです。すぐにではないものの、全体的な給与アップも見込めるでしょう。
給与・年収をアップさせる方法
待遇の良い施設に転職する
今までの実務経験と介護福祉士の資格を生かして、他の好条件の職場へ転職する方法があります。経験が長いほど即戦力として重宝され、高い給与からのスタートの可能性も高いです。特に人材派遣会社は即戦力を求めているため、相談すると求める条件や給与に最適な職場が見つかります。また次の職場を探すときに特定処遇改善加算などの加算算定実績が多数あるところへ移ると、高めの給与を期待できます。
資格取得に励む
既に介護福祉士の資格をもっているとヘルパーより給与は高い状態です。さらに資格取得して給与アップを目指すには、介護支援専門員、つまりケアマネージャーを取得し勤務する方法があります。もしケアマネージャーに就かないとしても、資格手当で給与アップを期待できます。
まとめ
介護福祉士は、介護施設で現場を回しスタッフを管理する大切なリーダーです。介護施設の必要性は今後ますます高まり、現場をまとめる介護福祉士もさらに求められる人材になります。ここで紹介した雇用形態別給与や今後の将来性を参考に、介護業界でどう働くか考えてはいかがでしょうか。
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